2015/07/21

簡易ショットリストの手引き

さてさて、局制にしては珍しくBMCCマルチなんてドラマに忙殺されている日々でございます。
8/1オンエア開始の「ブスと野獣」よろしくお願いしますw
BMCC 2台で現場でシーンごとにResolveでワンライトしてます。

というステマのもとに、今日はDIT的なお話。
DITつうか、素材管理ですね。

DITの業界標準ツールみたいに言われております、ドイツはPomfortって会社のSilverStack。
よくできたソフトですし、メディアからハッシュチェックしつつのクローニングや、LUTあてたり、コンバートしたり。

便利なんですけど、ライセンス形態やらお値段やら(昔はレンタルライセンスとかもあったのにさ)、毎日のように撮影してないとちょっと辛い金額だったりしますし、情報も少ないし。

ただ、SilverStackのよくできたところの一つに、「ショットリスト」とでもいいますか、
「撮済の一覧表」があるんですね。
てことで、FaceBookでもちょっと話題にしましたが、Resolveとエクセル(おらNumbers使ってるけど)で作る簡易ショットリストのご紹介。

ちなみに、本家っていうかSilverStackで作れるショットリストはこんな感じ。
シナジーさんのサイトより拝借


先日ご紹介した、変態レスパスビジョンさんのRapidCopyがあれば、差分でベリファイしながら安全に撮影メディアからのクローンやバックアップを作れるようになりました。

しかし、今回みたいなドラマや映画の撮影ですとね、役者さんのスケジュールやロケ地自体のスケジュールなどなどいろんな諸事情から順番通りになんて撮れません。
ので、撮れるものからランダムに撮影していくわけなんですが、話数、シーン、入り乱れます。
 しかも、ここのシーンは半分は今日撮って、次は何日後、とか、
ここのシーンはこっちのシーンとシーンバックなんで、撮影するときプレイバックちょうだいね。とか突如求められたり。
オフラインの編集さんは現場にいないから、どんな順序で何を撮ったのかわからないしね。ここの話数のこのシーンどこにあるんだっけ?とか。

ということで、リール名、スタートTC、エンドTC、ファイル名、シーンNo、カットNo、テイク、などなどの情報が一覧になってるだけで便利なんじゃないかなと。

という前置きで、作り方。
まず、撮済をRapidCopyで安全にストレージにコピー(うざい?w)
DaVinci Resolveに読み込みます。
自分は、劇モノの場合、こんな感じで、一つのプロジェクトにぶち込んでいきます。
メディアプールに日ごとのフォルダを作って、その中にカメラごとにロールでフォルダ作ってます。
(ちなみに、カメラ側の設定しだいですが、基本こういうとき、リール名はメディアプールのフォルダ名が割り振られるように設定してます。)

で、メディアページで、各カットに1カットずつ、シーンNoやカットNoなどなどのメタデータを打ち込んでいきます。

撮影中にこまめにデータを回収しているので、そんなにめんどくないからね。
せめて1日分でやらないとつらいw

で、このメタデータ、単にショットリスト用だけでなくて、こんな感じでスーパーインポーズもできます。

これResolveのバーンインって機能。センターパレットの火のアイコンですね。
ここで、メタデータやファイルパス、カスタムテキスト、タイムコードなんかを好きにスーパーインポーズできます。
ボールド(カチンコ)が画面に入っていても読み取れるサイズかどうかってのもあるし、入ってないこともあるしね。
で、設定でカット頭10フレだけ入れてあとは消す。みたいなこともできるのです。
今回は、オンラインでグレーディングを入れないので、ワンライトで作った映像をそのままでオンラインします。ので、頭の芝居が始まる前に消してしまえばよいと。

で、グレーディングして、普通に編集用にデータを書き出します。

撮影日ごとにタイムラインを作っているのですが、並び順はタイムコード順です。
で、エディットページでタイムラインを右クリック、書き出しから「ALE」を選んでお好きなところに書き出します。


ALE(Avid Log Exchange)とはAVIDのMedia CompserやDSなどなどで使われる、ショットリストなんですが、最近ではCopraなどなどOnset Dailies的なソフトでも読めるようになってきてますね。

で、こいつ、「.ale」って拡張子のファイルなんですが、中身はタブ区切りのテキストファイルなんです。

そのままでは、どうしようもないんですけど、Macだったらシンプルテキストなどのテキストエディタで開いて、「.txt」で保存します。

で、エクセル(おいらはNumbersだけど)で開くと、あら不思議。

こんな感じで、ちゃんと表になっているのです。
で、必要な項目だけのこして、整形して。
ドン。

こんな感じで一覧になるのです。
PDFにして渡してもいいですし、エクセルのままであれば、ロールごとやカメラごと、またはシーンナンバーごとに並べ替えるなんてことも簡単で、いろんなワードから検索できます。

オフラインがMediaComposerならALE渡しちゃえば済むって話もあるんですが、
上記の現場でのプレイバックの時なんかも、記録さんに「xxxのカットみたいんだけど」とか言われても、この一覧表から探せばあっという間に見つかります。

って、感じで、RapidCopyとResolveでお安くショット管理してみましょうって解説でした。


現場現状の問題は、サムネイルです。
Resolveでは各カットのサムネイルを静止画で取得して、JPGで書き出すとかは簡単にできるんですが、エクセル上でそれを反映させて自動的にセルに流し込む方法がわからず。。。。
うーん、アプリ作ったほうがいいのかなー。だれか一緒にやろー(おもに変態さんチームに向かって言ってますw)

0 件のコメント:

コメントを投稿