2012/02/05

【FCPX】10.0.3レビュー(3)XMLな連携をいろいろ試す(追記あり)

 FCPX 10.0.3では、XMLもバージョンアップでXML 1.1となりました。

今までほとんどトラック分けできるEDLか!と突っ込みたくなるほど他ソフトへ受け渡せる中身が少なかったところから

○色補正データをDaVinci Resolveなどのプライマリのグレーディング情報へ
○オーディオキーフレーム・エフェクトパラメータ・透明度・拡大縮小などのデータ
とデータを他ソフトへ受け渡せるようになりました。

サードパーティソフトはDaVinci ResolveやCatDV、Project X₂7などが以前から対応していました。

10.0.3へのアップデート後のAppleのサイトでは、Project X₂7改め「Xto7 for Final Cut Pro(以下Xto7)」のメーカーAssisted Editingが新たにリリースした「7toX for Final Cut Pro」を紹介しています。
これつまり、このソフトで800円で、FCP7からFCPXへプロジェクト引き継いでね!っていうAppleからの公式な発表と受け取っちゃいますよね。もうそこんところは開発しないからな!みたいな。

で、僕は、もともと「Project X₂7」を使ってたんですが、AppStoreでXto7リリース後、メーカーサイトからProject X₂7」がなくなっちゃったんですね。
実は、社内の環境等々ありまして、10.0.3インストール直前にOSクリーンインストールした僕は大混乱!え、もう一度買えってこと????


で、よーくみたら、まだありました。
メーカーサイトのダウンロードのところにひっそりと。ダウンロードしてみると
ん?アイコンが「Xto7」と一緒だわ。
で、バージョンも一緒。
同じやつかな。

ということで、いったんは満足ですが、次のアップデートはどうなるんだろう。
つたない英語で質問してみようかなと。。。

で、試してみました、というか前から使っていますが、特に今のところ大きな問題はなく、FCPXでのタイムラインがFCP7に再現されます。複合クリップやオーディションなど、FCPX特有の機能も、単一クリップとして引き渡されるので、まぁ、ファイナライズしとけばいいかと。

そして、ものは試しで、「7toX」も買ってみました。
こちらはちょっとまだまだかな。一応、ちゃんと移せるものの、テロップをPNGファイルで乗っけているシーケンスはもってけませんでした。
こんなエラーではねられた。

ただし、ちょっとクセがあるですね。
FCP7のプロジェクトをブラウザにフォーカスされている状態でXMLを出力して、
変換、その後、FCPXに読ませるわけですが、
こいつをXML出力したら
読み込んだシーケンスは、シーケンスにならずに複合クリップになるんです。

こうなった

しかも、プロジェクトではなく、イベントライブラリに。

それに気づくまでに、若干悩みました。
FCP7でのネストシーケンスと同じ扱いと考えましょう。

で、はたと気づいた。

もしかして、複合クリップ(コンパウンドクリップ)を今までのシーケンスのように使えばいいのか!と。
これなら、ある特定のクリップの特定の部分やあるシーケンス(FCPXでは複合クリップ)をネストした状態でCompressor経由でも書き出せる。と。
ふむふむ。ちょっといろいろ試してみよっと。

そして、Twitterでフォローしくれた会社さんが新しいソフトを出すようです。
サイトを読む限り、FCPXMLを直接ProToolsで読めるAAFにしてくれるソフトみたいですね。2月中にはAppStoreで$99でリリース開始らしいです。リリース直後は$69らしいです。
ん?高くねぇか?
Xto7ですら$49(4,300円)なのに$69(6,300円)か。
もともとFinal Cut Studioを持っているか否か、で高くも安くも感じちゃいますね。
FCPXのオーディオトラックの扱いが独自すぎて、ProToolsに渡す前に整理したい、自分としては、「Xto7」でFCP7で開く方がいいかなと思いますが、現状FCP7を持っていないこれからの新規ユーザーには手っ取り早くてオススメかなと思います。

リリース後の動向が気になります。

そして、大御所、Blackmagic DesignのDaVinci Resolveはまだだめっす!
現状の最新版が8.2ベータでも読もうとするけど、
こんな警告がでるのに、実際は読み込めません!

BMDさんには情報を提供したので、きっとアップデート後の対応だろうな、と。
ここから追記
2012.2.4にリリースされた8.2ベータ3で対応したようです。
色補正データの受け渡しOK。拡大縮小は限定的(キーフレームアニメーションは無視)のよう。詳しくは別ページでそのうち。
ここまで追記


今まで孤高の存在だったFCPXがだんだんと仲間を増やしていて、うれしい限りです。
もっともっといろんなソフトが仲良くしてくれたらいいのにね。

次は、Adobeさんが買収してしまったAutomaticDuck開発者が、Adobe名義でAfterEffectsなんかでがんばってくれることを願います。

【PR】AppStoreへのリンクです!
7toX for Final Cut Pro (FCP7のプロジェクトをFCPXへ)
Xto7 for Final Cut Pro (FCPXのプロジェクトをFCP7へ)

6 件のコメント:

  1. マルチカム編集したFCP XのプロジェクトをXMLで吐き出してXto7 for Final Cut Pro経由でFCP7にて開いたら、何も出てこないのですが、そちらの環境ではどうでしょうか?複合クリップも単一クリップとして引き渡されると書かれていたので、マルチカムも基本同じなんじゃないかなと。わたくしのやり方がダメなんですかね?

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  2. babooonさんコメントありがとうございます。
    こちらでも試してみました!
    ダメっすね、まったく。
    マルチカムのみのシーケンスを持っていってみたのですが、
    見事になんにも表示されませんでした。
    7の時みたいなファイナライズてきな項目もないですしね。。。
    アップデート待ちなのか、なにかしら対応策があるのか、調べてみます。
    ご指摘ありがとうございました!

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  3. すみません質問させてください。
    Xto7→AutomaticDuck経由でXの編集データをAvidに引き継ぐことは可能かどうかご存知でしょうか?
    海外のフォーラム等のぞいてみましたがまだ事例がみあたりません…

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  4. 使用上はAVID Media Composerであれば大丈夫なはずはあります。
    Xto7とDuckではメーカーが違いますので。。。

    どちらかというと、FCP7からMCに渡せるか、という部分が重要だと思います。
    MC 5.5はありますので、暇みて試してみますね。

    ただ、ProResで渡すことになりますので、実用性は・・・。
    あ、先日はAAF出力して、バッチ処理する(EDLコンフォーム的に)
    では、WinのMCに引き渡せました。はい。

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  5. ありがとうございます。
    自分は基本的には演出専業なので現場でラフにつないだものをベースに編集室のMCで本職のエディターさんと詰めるというスタイルです。
    現在は現場でつないだQTと使用テイクのメモを渡して編集室で復元してもらってるのですが、
    FCPのEDLが引き継げればよりスマートなフローになるのではないかと思いご相談した次第です。
    http://metasan.blogspot.com/2011/06/fcpxautomatic-duck-pro-export-fcpaaf.html
    ここで紹介されてましたね…

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  6. あら、上記のアドレスのは、Automatic Duck ProExport FCPの5ですね。
    これはFinal Cut Pro X 10.0.3には非対応です!!!!
    FCPX 10.0.3以前ではXMLの仕様も違います。

    ですので、動作保証ありませんし、AutomaticDuck側は今後のアップデートがないことも告知しています。

    ですので、MCへ持っていくのであれば、現在はXto7でFCP7へ、その後、Automatic Duck ProExport4でAAFが安全です。

    この記事の「X2Pro Audio Convert」
    のように、今後はFCPXのXMLから直接AAFを出力できるコンバータアプリも増えてくるとは思います。
    AutomaticDuckは現在無料です。FCP7もDuckも開発が終わっている製品ですので、
    今後のことを考えますと、一時しのぎでFCPX→FCP7→MCとしておいた方が安全です。

    Xto7と7toX、そしてAutomaticDuckのFCP7対応製品(Pro Import AE 5.0,Pro Export FCP 4.0,Pro Import FCP 2.0)の組み合わせは
    現状において、一番多い選択肢を与えてくれるものですから。

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